「金封・のし袋・祝儀袋・不祝儀袋」何が違うの?
「金封って言われたけど、のし袋のこと?」
「お通夜に持っていく袋を『のし袋』と呼んでも失礼じゃない?」
贈り物や香典を準備する際、まずぶつかるのが言葉の使い分けの壁です。
特に、マナーを大切にしたい慎重な方ほど、
「言葉一つ間違えて恥をかきたくない」と不安を感じるものではないでしょうか。
実は、これらの言葉には明確な「境界線」があります。
この記事では、曖昧にされがちな用語の定義を整理しました。
読み終える頃には、自信を持って言葉を使い分け、迷わず売り場で正しい袋を手に取れるようになりますよ。
1. 結論:言葉の「階層図」で整理する
混乱を解くカギは、言葉の大きさ(範囲)を知ることにあります。
まずは、以下の階層を見てください。
- 金封(きんぷう):お金を包む袋の総称
- 祝儀袋(しゅうぎぶくろ):お祝い用の金封
- のし袋:祝儀袋の中でも「のし」が付いたもの
- 不祝儀袋(ふしゅうぎぶくろ):お悔やみ用の金封
つまり、「金封」はすべての袋を包み込む、いちばん広い言葉です。
「お祝いの金封(=祝儀袋)」
「お悔やみの金封(=不祝儀袋)」
と考えると、頭の中が一気に整理しやすくなります。
2.【最重要】「のし袋」を不祝儀に使うのはマナー違反
ここが、信頼に直結する最重要ポイントです。
「のし袋」とは、本来お祝い事にしか使いません。
のし(熨斗)とは?
- 袋の右上に付いている、小さな飾り
- 六角形の紙に包まれた、黄色い部分
由来:
昔はお祝いの贈り物に、長寿の象徴である「押し鮑(あわび)」を添えていた名残です。
⚠️ 絶対にやってはいけない間違い
お悔やみ(不祝儀)の袋を「のし袋」と呼んだり、
のし付きの袋に香典を包んだりすることは、
「悲しい出来事をお祝いする」という意味になってしまいます。
これは、最大のマナー違反とされています。
世間では袋全般を「のし袋」と呼ぶこともありますが、マナーを知る大人の対応としては、
「お祝い=のし袋」
「お悔やみ=不祝儀袋(または香典袋)」
と、明確に区別して呼ぶのが正解です。
3. 「祝儀袋」と「不祝儀袋」を瞬時に見分ける3要素
売り場で迷ったときは、
名前の表記よりも「見た目のルール」を信じてください。
① 祝儀袋(お祝い用)
- のし(右上):あり
- 水引の色:紅白・金銀・赤金など華やかな色
② 不祝儀袋(お悔やみ用)
- のし(右上):絶対になし
- 水引の色:黒白・双銀・黄白など控えめな色
4. なぜお店では「のし袋」とひと括りにされているの?
文具店やコンビニの棚で、不祝儀袋も含めて「のし袋コーナー」と表示されていることがあります。
これはお店側が、「お客様に伝わりやすい通称」として表記しているだけで、正しいマナー用語ではありません。
「のし袋コーナーにあるから、どれでもいい」と判断せず、必ず右上の飾り(のし)の有無を自分の目で確認してください。
5. 迷う時間をゼロにする「大人の備え」
「間違いたくない」と強く願う人ほど、いざという時の焦りは禁物です。
急な弔事や突然の慶事でも、正解の袋が手元にあるだけで、落ち着いて準備ができます。
- 慶事用:のしあり・赤白の水引
- 弔事用:のしなし・黒白の水引
この2種類を、標準的なものとして自宅にストックしておくのがおすすめです。
また、慶弔両用で使える「ふくさ」 袋をそのまま持ち歩くのはあまりいい印象ではありません。紫色のふくさは、お祝い・お悔やみのどちらにも使えるので、これ一つあれば一生困りません。
まとめ|正しい呼び名が、相手への敬意になる
「金封」という広い言葉の中に、
「お祝いの祝儀袋(のし袋)」と
「お悔やみの不祝儀袋」がある。
このルールを自分の中に持っておくだけで、マナーへの不安は驚くほど軽くなります。
言葉を正しく使い、袋を正しく選ぶことは、相手への何よりの誠意です。
なお、袋の形が決まったら、次に大切なのは水引の結び方です。
「結婚祝いには?」「出産祝いには?」といった具体的な水引のルールについては、以下の記事で詳しく解説しています。



コメント